毎日のように猛暑が続く今日この頃、体内に籠もっている体温の発散作用が失われ、しかし体幹の冷感を伴っている状態を指します。

夏場は、暑い日によって大地が温まり、地の気が上昇します。この地の気が体内へ侵入すると、身体ではどのような変化が起こるのでしょうか?

病邪が侵入するに当たって、前提条件として免疫力(自然治癒力)が低下し、体内に冷感があって、という事が挙げられます。どのような経路をとって症状を起こすのでしょうか?

大気中では、(大気の気圧)<(地気の気圧)となって上昇気流が起こり、積乱雲を発生させて俄雨や激しい雷雨の基となりますが、体内でも「冷え逆上せ」といった状態となります。

そもそも、地の気は、陰性の性質を持っている事から、下肢下腿→腹部→横隔膜→肺→後頭部基底→頭部で滞留

更に、熱気に晒された場合に熱中症(heat stroke)を引き起こします。

冷え逆上せ陰気の上昇頭頂部での熱気滞留

上記の条件に合致した場合に熱中症となります。

一時的な対処として、頭部や体表の冷却が挙げられますが、根本的な対処にはなり得ないのです。冷え逆上せによって病邪が頭部に上昇し、生じた熱気が耳介後側の側頭骨に滞留すると、末梢部位への気の運行に支障を来します。

熱中症の対処にも、鍼灸施術が役に立ちます。単なる水分摂取や適度な塩分摂取だけでは付け焼き刃的な対処ですので、以下の対処を行います。

寒気対処病邪侵入に対応した経穴への鍼施術骨に集中した熱気処置(※病証でいう「腎実」に対する瀉法による対処)

A)四神聡(※「百会」を中心とする前後左右1寸の部)と「曲池」「三里」に置鍼(※後2者は知熱灸でも代用可)

B)「三陰交」「照海」「陰交」「至陽」「巨闕」「鳩尾」「紫宮」→置鍼(※内、後者3つは電気鍼)

C)伏臥位では、「六華の灸」(膈兪/肝兪/脾兪)と「至陽」「筋縮」、「陽綱」「意舎」「厥陰兪」に電気鍼