内分泌系に纏わる症例の多くは鍼灸が得意としており、当症例も例外ではありません。発汗過多、体重減少(食欲は旺盛に)、手指振戦、交感神経過剰亢進、視神経障害、眼瞼後退等の傾向が見受けられます。そもそも、当症例は自己の持つ免疫機能が自分自身の細胞を余剰物と見做す自己免疫疾患の一つで、通常よりも多くのTSHが甲状腺より分泌される事で発生し得ます。

過度の負のストレスが起因するとされていますが、三大基礎生活動作の不良というのも当症例の好例と言えます。当症例に限らず、三大基礎生活動作をしっかりと熟せる方はそれほど見当たりません。口で言うほどには熟れていない感もあります。

自己免疫疾患は他にもRA(関節リウマチ)やSLE(エリテマトーデス:間違っても”SKE”ではありません<なんでやねん?)が挙げられますが、当症例は病証的には肝虚陰虚とされます。眼瞼周囲に症例が好発する関係で、肝の気を充実化させる方向に持って行きます。

主に「陰谷」「太衝」「陰包」「中封」「章門」に置鍼します。同じ脚厥陰経(肝経)上の「急脈」は倫理上の問題から用いない事とします。「鵞足炎」と呼ばれる膝関節関連症例では使用する場合も有りますが、例外措置です。